Yes Live at Osaka
観客の年齢層はさすがに高く、1/3くらいは僕より年上か?
そして、やっぱり気になっていたのは、ボーカルのジョン・デイヴィソン。
非常に完成度の高いステージを堪能しましたが、これを何度も見てみたいかと聞かれたら、ちょっと微妙かも。
今回も行って来ました。
9月23日、神戸国際会館こくさいホール。ほぼ中央の10列目。
2008年にツアーを再開してから、大体毎年、宣言通りにやって来てくれています。
今回はマニアック・ツアーと題して、普段のツアーでは演奏しない曲、または長らく演奏していない曲(レコードの再現が難しい曲、キーが高過ぎて歌い難い曲、また何らかの理由で長年セットリストから漏れていた曲) を中心に演奏。
どんなライブになるかちょっと不安もあったのですが、何のことはない、普段から達郎さんのアルバムを聴いている者には馴染みの曲ばかり。最初の数曲は構えていた感のあった観客もだんだんリラックスしてノリが良くなって行くのが、客席にいても良く分かる。達郎さんはこの観客のノリの変化を身体で感じてるんだろうな。
それにしても、やっぱり達郎バンドの演奏力は凄い。日本で超一流中の超一流のメンバーが集まって綿密なリハ(といってもツアー前たった2ヶ月足らずで始めたみたい。本当に凄いメンバー。)を経て居る。その存在感。
ここ数年のメンバーはほぼ同じ。 昔ながらのメンバーは、ベースの伊藤広規、ピアノの難波弘之、ギターの佐橋佳幸、コーラスの国分友里恵、佐々木久美、三谷泰弘。ドラムは2008年から(昨年亡くなった)青山純に代わって小笠原拓海。84年生まれの凄腕ジャズ・ドラマー。キーボードが2008年から、それまでの重美徹に代わって佐橋佳幸と昔からバンドをやっていた柴田俊文。サックスが2011年から、それまでの土岐英史に代わって宮里陽太。83年生まれのジャズプレーヤーです。宮崎出身で地元のライブハウスで演っていたところを達郎さんがスカウトに行ったそうです。今年、達郎さんがエグゼクティブ・プロデューサーをして、ストレート・ジャズのリーザー作をニューヨークで録音しています。
選曲も素晴らしかったですが、随所に昨年12月30日に亡くなった大瀧詠一師匠への想いが込められていて、思わず涙。
大瀧師匠が急逝されてから、達郎さんは敢えてラジオ番組等でもその話題には触れてこられず、追悼番組をという意見にも応えてこられなかったのですが、こう言う形で追悼を、しかもライブのMCでは一切そのことに触れられることもなく、あくまでも音楽を通して想いを伝える形でされたことが、何とも素晴らしいミュージシャンシップだなと感動を誘いました。
実はライブ当日の午後、大阪で買い物をしていたのですが、阪急うめだ店にDMOアーツが出店していたのを覗いた折に、こんな絵を見つけ、思わず衝動買いをしていたのです。本物の(といっても本物の本物は直筆の一点物なので、これはそのデジタルコピーに、作者の永井博さんがサインを入れた20枚の内の一枚です)ブルーのグラデーションを観たら、もう眼が離せなくなってしまいました。
ああ、なんてシンクロニシティ!
大瀧さんの曲を自分の曲の中に織り交ぜて歌う達郎さんの歌声を聴きながら、震えが止まりませんでした。
達郎さんはいつものように観客・ファンの皆さんの健康を気遣う言葉と、今の「時代」に対する不安と自分の使命に対する想いを残して、「また来年!」とステージを後にしていかれました。
来年はデビュー40周年。秋頃から大々的なツアーを考えておられるそうです。
達郎さん、いつもありがとうございます! お体に気をつけて、頑張ってください。また来年お逢いしましょう!
もう1週間前のことになりますが、4月24日にTOTOの大阪公演(フェスティバル・ホール)に行って来ました。
2008年にTOTOは一旦バンド終結宣言をしていますが、2010年に筋萎縮性側索硬化症を患ったメンバー、マイク・ポーカロを支援する目的で再集結し、その流れのままバンドは継続し、今回は結成35周年コンサートと銘打っての公演です。
バンドメンバーは、デヴィッド・ペイチ(Key)、スティーヴ・ルカサー(G)という中心メンバーに、ヴォーカルは歴代数人いる中からジョセフ・ウィリアムズ(初期メンバーではないが確か他のメンバーと高校の同窓生、映画音楽家のジョン・ウィリアムズの息子)、そしてオリジナル・メンバーだったスティーヴ・ポーカロ(Key)が復帰。ドラムはジェフ・ポーカロ亡き後、バンドを支えてきたサイモン・フィリップスが自身のプロジェクトが忙しいために脱退し、代わりにニューヨークのセッション・ミュージシャンとしてスティーリー・ダンなどと活動してきたキース・カーロック、ベースはマイク・ポーカロの「代役」としてネーザン・イースト(1週間前までエリック・クラプトンのツアーメンバーだったはず!)。
新メンバーのキース・カーロックはサイモン・フィリップスの後釜というのは少し荷が重たかったのか、若干ナーバスで固い印象はあったものの、もちろんテクニックは確かだったし、バンド全体を通しての印象は、とにかくメンバー皆が実に楽しそうだったこと。
TOTOというバンドは、スタジオ・ミュージシャンたちの集まったハイテク集団のように言われることもあるけど、基本は高校(確か、芸能人やセレブたちの子息が通うタイプの学校だったんじゃないかな)の同窓生バンド。
高校のクラスメイトだったスティーヴ・ポーカロが帰ってきたのも嬉しかったのか、ルカサーはMCでもやたら昔の話をしていた様子。
もちろんディヴィッド・ペイチもスティーヴ・ルカサーも数曲ヴォーカルを取ったけど、ジョセフ・ウィリアムズの歌唱力は歴代ヴォーカリストの中でも最強と言われるだけあって圧巻。
ネーザン・イーストも実に楽しそう。この人、これだけ次々と色んな人のバックをやって、よく曲が覚えられるなあ。
ルカサーは、いつもそうなんだけど、ちょっと弾き過ぎ。もちろん圧倒的なギター・テクニックなんだけど、もうそろそろ、あまり弾かない(間合いで聴かせる)ルカサーも観てみたいところ。
最初はPAのバランスがちょっと悪いかなという印象で始まったステージでしたが(低音のバランスが強すぎたかな)、徐々に修正されたようで、素晴らしいライブでした。
座席はフェスの真ん中8列目。ライブハウスの距離で楽しめた思い出深いライブとなりました。
4月5日、ジェフ・ベックのライブ(あましんアルカイックホール)に行って来た。
なんてったって、ジェフ・ベックは僕の一番のギター・アイドル。
好きなギタリストは山ほど居るけど、無条件に一番憧れるのはこの人。(旧)3大ギタリストはみんな好きだけど、「ギタリストとして」生まれ変われるのなら、ジェフ・ベックになりたい!
もう、この人のギターは、はなからコピーしようという気さえ起こらない。だって、どう聴いても、僕らが弾いているギターと同じものを弾いているようには聴こえない。他に同じように弾けている人も聴いたことがない。
今回も圧巻のステージ。
1階席の後の方から遠目に見る限りは前回の日本公演(2010年)の時と全く変わらない風貌。あまりにいつまでも変わらない姿は、まるでアニメのキャラクターみたい(笑)。
演奏時間は90分程度の短いものだったけど、MCもなしに延々と弾き続ける内容があまりに濃いので、もっと長い時間に感じたくらい。
渋谷陽一氏がブログで「新曲を演っても良い意味で「ワイヤード」の頃と変わらない」と書いていたが、それはちょっと違うと思う。聴く度に確実に進化している。どんどん、誰もが追いつけない遥か彼方の世界に行ってしまってるよう。本当にあのトーンを1音ですら同じように弾ける人は居ないと思う。
ジェフ・ベックのライブは決してミス・トーンも少なくはないと思うのだけど、今回は目立ったものもなく、全体的な完成度も非常に高かった。
バンド・メンバーは、セカンド・ギターにニコラス・メイヤー、ベースは前回の来日の時にも一緒だったロンダ・スミス、ドラムはジョナサン・ジョセフ。メンバーたちが心底ジェフをリスペクトしているのが伝わってくる。このメンバーで作り上げる音の塊り感は圧倒的だった。
ニュー・アルバムもこのメンバーで作るらしいから、楽しみ!
公演開始前からスマホ撮影OKだったので、器材も覗き込んでみたけれど、この程度の写真しか撮れなかった。
また、ギター・マガジンにでも器材が載るかな?
もしかしたら、最後のツアーになるかもしれないと言うので(ここ最近は来日する度にそう言われているような気もしますが)、行って来ました。
ここ20年ほどは来日公演がある度に欠かさず行っていたのですが(大阪で複数回公演がある時は2−3回行ったこともありました)、前回のスティーヴ・ウィンウッドと演った公演はどうしても仕事の都合が付かず行けませんでした。
だから何年ぶりになるでしょうか。Eric師匠とお逢いするのも久しぶりです。
席はUDOの会員先行予約で手に入れたものですが、追加発売の席らしく、ステージの左袖。モニター・スクリーンも見えない席ですが、ギターを右に傾けて弾く癖のクラプトンのギターは良く見えるし、スティーヴ・ガッドのドラミングも真横から見られるという、なかなか美味しい席でした。
ほぼ時間通りに始まり、オープニングは'Pretending'。なかなか切れの良いスタートでしたが、エンディングはガッドが間違えた??
今回のツアーはリハが足りなかったのかな、全体的に荒い印象。
クラプトンのミス・トーンも多かった。真横から見る背中も丸く、やっぱり歳取ったなあという印象は拭えませんでした。
'I Shot The Sheriff'なんてアレンジもソロも素晴らしかったんだけど、「よし、ここからもう1廻しでソロが盛り上がるぞ!」と思ったところでやめちゃうんだよなあ。
今回はセカンド・キーボードに、エース、スクィーズ、マイク・アンド・ザ・メカニックスに在籍していたポール・キャラック。この公演では3曲歌い、エース時代のヒット曲'How Long'なんて結構盛り上がりました。
…が!、アンコールはポール・キャラックが歌った1曲だけというのはどういうこと???
この大阪公演だけがたまたま体調でも悪かったのか?と思ったのですが、どうやら日本最終公演(武道館)も含めて、他の公演でもアンコールはキャラックのボーカル'High Time We Went(ジョー・コッカーのカヴァー)'のみ。
う〜ん、やっぱり歳には勝てないか…。ポール・マッカートニーは71歳でも頑張ってたんだけどなあ。
ツアー・パンフには「皆さんにさよならを言っておきたい。」なんて意味深なこと書いてあるし…。
それでも随所に、「これぞクラプトン!」というソロも多く、また何と言ってもポール・キャラックやコーラスが歌っている時のバッキングの切れは素晴らしかった!
そう思うと、これまで大抵サイド・ギターがいたのに、今回は独りギター。この辺の違いもあったのか。やはりサポート・ギタリストがいた方がクラプトンのプレイは光るのかも。
大規模なワールド・ツアーはこれが最後かもしれないけど、日本好きなクラプトンのこと。また必ず単発でも来日してくれることを信じています。
昨年12月〜年始に掛けて、周囲で沢山の人が亡くなった。
その昔、苦楽を共にした友人。仕事関係の方々。そして、敬愛してきたミュージシャン。
あまりに多くの訃報が重なったので、陰鬱とした気分で1月を過ごしてきたが、プライベートなことはさておき、昨年12月3日に亡くなったドラマーの青山純氏と12月30日に亡くなった大瀧詠一氏については、少しだけ記しておきたい。
お二人ともまだまだお若く、本当に突然の訃報であったため、今だに現実感がない。
青山純氏のプレイは80−90年代によく聴いた。もしかしたらステージで一番よく観たプロのドラマーだったかもしれない。ご本人は基本的にジョン・ボーナムやカーマイン・アピスなどのブリティッシュ・ヘヴィー・ロックの超絶テク・ドラマーをルーツとしていたそうだが、アカデミックな音楽教育も受けておられたようで、知的で繊細なプレイとのバランスが絶妙だったと思う。絶妙すぎて、凄いことをやっているのにサラリと聴けてしまうのも彼のドラミングの特徴だったようにも思う。
大瀧詠一氏については、僕はいわゆる「ナイアガラー」を名乗るほどの音源は集めていないが、様々な形で音楽について色々なことを教えてもらった「先生」のように思っている。
自分の仕事は「アルバム」を発表することだけではないのだと、DJその他のすべての表現を「アルバム」と同等に考えておられたようだが、やはり新しい「アルバム」が聴きたかった。
細野晴臣氏が、昨年の秋に逢った時に何でも手伝うからまたレコードを作ろうと話したと言われていたが、そんな夢も幻になってしまったかと思うと天を仰ぐ気持ちになる。
細野氏はまた、大瀧氏の持っていた豊富な音楽知識が失われてしまったことが残念でならないという発言をされていたように思うが、実に多くの人が同様のコメントをされており、大瀧氏の縦横無尽な音楽知識の宝庫が閉じられてしまった喪失感は、他の誰でも埋めようがないように思う。
改めて、おふたりのご冥福をお祈りします。
11月12日にポール・マッカートニーの11年振りの来日公演に行って来た。
11年前は子供を家内の両親に預けて夫婦で行ったのだけれど、今回は何と家族全員で・・・。
長男・次男は僕以上のビートル・フリークになってしまったので、連れて行かなければしょうがないとして、長女それに5歳の次女までも行きたいと言い出して・・・
まあ、男子チームが毎日のようにビートルズやウイングスの曲を掛けまくって、歌って、リビングのピアノで弾いて・・・ってやってたら、幼稚園児でも嘘英語で歌うようになる訳で、まあしょうがない。
いつもは8時半にはベッドに入る幼稚園児も、この日ばかりは幼稚園から帰った後に昼寝をしてスタンバイ(笑)。
席はアリーナの正面近くの12列目という好位置。ここに6人でずらりと並ぶ。
今回のライブはどうやら一般客の撮影も可。
最近は欧米並みにこの手のライブが増えて来ているようで、これは良いことでしょう。どうせ素人がスマホなんかで撮れる写真なんてこの程度で、これで商売するなんてことはあり得ないし、皆が撮っていれば希少価値もないし、チケット代払って会場に来る程のファンならブレた写真を撮ってそれだけで満足じゃなくてツアーパンフくらいは買うだろうし。
まだ全公演が済んではいないので詳細は書かないけれど、多く報道されているように30曲以上演奏し、その内の20数曲がビートルズのナンバー。
そう聞かされると懐メロ歌手のようにも取られかねないが、2曲目にはニュー・アルバム「NEW」の曲を演奏し、結局新曲を4曲、昨年発表の「Kisses On The Bottom」からも1曲。アンコールまで休憩なしに歌い続ける様子は現役感バリバリ。
バンドは前回の来日の時と同じメンバーで(ポールにとってはビートルズ以上に長い期間固定メンバーでやっているバンドになる)、バンドとしての安定感も十二分。これはもうポールのソロ・プロジェクトというより、ポール・マッカートニーという名前のバンド。ポールくらいのミュージシャンなら何十人ものバック・ミュージシャンを引き連れて演奏しても不思議ではないところ、ずっとこの5人で演っている。
しかし凄いのはポールの体力。そして喉。
もともとポールのライブは細かなところまで完璧を期すタイプのものではなく、あくまでもライブ感を重視したもののようなので(11年前もそうだったし、ライブビデオを観てもそう)、演奏も歌も多少は荒いところもある。けれども、よく高い声をだす歌い手が喉を守るために少しメロディを低く変えてフェイクするようなことは一切なく、基本的にレコード通りに高音のシャウトも決める。それで30曲以上。そして、それだけ歌い切った後のアンコールでも弾き語りで朗々と歌い上げ、ビートルズ・ナンバーで一番のヘヴィー・チューンをそのままのキイでシャウトする。驚異としか言いようがない。
2時間40分余りのライブ。
さすがに幼稚園児も途中で何度か睡魔に教われたようだけど、コクリコクリし始めると、好きな曲が掛かり始め、ハッと目覚めて嘘英語で一緒に合唱するといったことを何度か繰り返し、最後は僕の肩車で総立ちの観客と共に大合唱。
僕より年配の人たちも目立ったアリーナ席。しかし最初から最後まで皆立ちっぱなし。
ライブ終了後には後ろの席の年配のファンの皆さんに、子供を全員連れてくるなんて素晴らしい教育だと随分褒めてもらった(笑)。
それにしても、ああ夢の宴。
71歳の「現役」として僕らに夢と勇気を与えてくれたポールの背中に、大きな声で「ありがとう!」と叫び続けていた。
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週末(土曜日)の夜は、久しぶりにバンド練習。
東京に転勤中のベーシストも駆け付け、久しぶりに4人でセッション。
僕は今回はEVHを持参。
とにかく弾きやすいギターなので、ブランクがある時や思いっきり弾き倒したい時には最適。
グチャグチャに弾きまくってストレスを発散。
練習の後は忘年会。
今年も4人でカプセルホテルを予約して、オールナイトロング。
と行きたいところだけど、酒の弱い僕は日付の変わる頃にリタイヤ。
リズム隊の2人は2時まで飲んでいたみたいだけど。
みんな忙しくてまたしばらく逢えないけれど、今回は長らくなかった新曲も決めたし、また来年ものんびりやりますか。
社会人バンドは続けることに意義があると言うことで。
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