山下達郎 Maniac Tour PERFORMANCE 2014
今回も行って来ました。
9月23日、神戸国際会館こくさいホール。ほぼ中央の10列目。
2008年にツアーを再開してから、大体毎年、宣言通りにやって来てくれています。
今回はマニアック・ツアーと題して、普段のツアーでは演奏しない曲、または長らく演奏していない曲(レコードの再現が難しい曲、キーが高過ぎて歌い難い曲、また何らかの理由で長年セットリストから漏れていた曲) を中心に演奏。
どんなライブになるかちょっと不安もあったのですが、何のことはない、普段から達郎さんのアルバムを聴いている者には馴染みの曲ばかり。最初の数曲は構えていた感のあった観客もだんだんリラックスしてノリが良くなって行くのが、客席にいても良く分かる。達郎さんはこの観客のノリの変化を身体で感じてるんだろうな。
それにしても、やっぱり達郎バンドの演奏力は凄い。日本で超一流中の超一流のメンバーが集まって綿密なリハ(といってもツアー前たった2ヶ月足らずで始めたみたい。本当に凄いメンバー。)を経て居る。その存在感。
ここ数年のメンバーはほぼ同じ。 昔ながらのメンバーは、ベースの伊藤広規、ピアノの難波弘之、ギターの佐橋佳幸、コーラスの国分友里恵、佐々木久美、三谷泰弘。ドラムは2008年から(昨年亡くなった)青山純に代わって小笠原拓海。84年生まれの凄腕ジャズ・ドラマー。キーボードが2008年から、それまでの重美徹に代わって佐橋佳幸と昔からバンドをやっていた柴田俊文。サックスが2011年から、それまでの土岐英史に代わって宮里陽太。83年生まれのジャズプレーヤーです。宮崎出身で地元のライブハウスで演っていたところを達郎さんがスカウトに行ったそうです。今年、達郎さんがエグゼクティブ・プロデューサーをして、ストレート・ジャズのリーザー作をニューヨークで録音しています。
選曲も素晴らしかったですが、随所に昨年12月30日に亡くなった大瀧詠一師匠への想いが込められていて、思わず涙。
大瀧師匠が急逝されてから、達郎さんは敢えてラジオ番組等でもその話題には触れてこられず、追悼番組をという意見にも応えてこられなかったのですが、こう言う形で追悼を、しかもライブのMCでは一切そのことに触れられることもなく、あくまでも音楽を通して想いを伝える形でされたことが、何とも素晴らしいミュージシャンシップだなと感動を誘いました。
実はライブ当日の午後、大阪で買い物をしていたのですが、阪急うめだ店にDMOアーツが出店していたのを覗いた折に、こんな絵を見つけ、思わず衝動買いをしていたのです。本物の(といっても本物の本物は直筆の一点物なので、これはそのデジタルコピーに、作者の永井博さんがサインを入れた20枚の内の一枚です)ブルーのグラデーションを観たら、もう眼が離せなくなってしまいました。
ああ、なんてシンクロニシティ!
大瀧さんの曲を自分の曲の中に織り交ぜて歌う達郎さんの歌声を聴きながら、震えが止まりませんでした。
達郎さんはいつものように観客・ファンの皆さんの健康を気遣う言葉と、今の「時代」に対する不安と自分の使命に対する想いを残して、「また来年!」とステージを後にしていかれました。
来年はデビュー40周年。秋頃から大々的なツアーを考えておられるそうです。
達郎さん、いつもありがとうございます! お体に気をつけて、頑張ってください。また来年お逢いしましょう!
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