瀬戸内海島巡り、アートと食の旅
5月の連休(5月3日〜6日)は、以前から興味のあった瀬戸内海の島巡りをしてきました。島巡りといっても、今回廻ったのは、直島、豊島、小豆島の3島。瀬戸内海の島と言っても山ほどあって、ガイドを読んだだけではどこをどう廻ったら良いか見当もつけられなかったので、とりあえず近場の小豆島に行くことにして、その周辺でということになった訳です。
決めたのが直前だったので、大阪・神戸からの適当な小豆島行きのフェリーは取れず、5月2日の夜に仕事を終えてから岡山の宇野港まで走りました。宇野港に着いたのは夜中の2時過ぎ。フェリー乗り場で夜を明かし、予約の要らない(出来ない)宇野〜直島の朝一番のフェリーに搭乗。直島まではたったの20分!
ベネッセが牽引する現代アートの島・直島。
島の玄関口では草間彌生の「南瓜」がお出迎え。
港で電動アシスト自転車を2台レンタルして(1台は次女のためにチャイルドシート付き)、自転車5台で島を巡ります。
美術館群の中心となる地中美術館が予約待ちだったので、整理券を貰っておいて、先に隣の李禹煥美術館へ。
安藤忠雄の設計した建造物とのコラボレーションで、実に静謐な空間。
整理券の時間が来たので、地中美術館へ。
写真がないのが残念だけど、クロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルの作品群が展示。
特にタレルの青の空間には圧倒されました。時間の経つのも忘れて呆然と立ちすくんでいました。
お昼は地中美術館のカフェから海を見ながら。
ランチの後は、少し歩いてベネッセハウス・ミュージアムへ。
ここは様々な大小の作品群が展示。面白いもの、奇抜なもの、ちょっと理解しがたいもの…と色々。子供たちに受けていたのは、ジョナサン・ポロフスキーの「3人のおしゃべりする人」。
ここでも館外では草間彌生の「南瓜」がランドマーク。
その後、美術館群を離れて、自転車で本村地区の家プロジェクトを数件見学。
奇抜なアイデアは面白いと思うものの、「それで?」といった印象のするものがほとんど。芸術を解する心がないと言われればそれまでだけど、何だか一発芸を見せられているような気さえしてきました。
日も暮れてきたので、大竹伸朗の手がけたお風呂、直島銭湯へ。
う〜ん、写真で見ると面白そうなんだけど、風呂に入って近くで見るとちょっと食傷気味になってくる。
家プロジェクトの「はいしゃ」なんかもそうだったけど、大竹伸朗の作品は、雑然としたもの全体を塊りとして遠くから見るのが良いのではないでしょうか?
アートの島、1日目。
現代アートっていうのはつくづく玉石混淆だなあ、と思いました。
奇抜な一発芸みたいなもので、心に残らないものも沢山ある。
人によって感じ方も違うのでしょうけれども。
1日目の夜は、フェリーターミナルにもなっている、海の駅「なおしま」(妹島和世と西沢立衛のユニットSANAAの設計)で明かし、そのまま始発の便で一旦岡山の宇野港へ戻りました。
隣の豊島に行きたかったのですが、車を乗せられるフェリーでは直島〜豊島の直行便がないので、宇野港から豊島行きのフェリー(これも始発便で予約は不要・不可)に乗りました。
宇野港から40分弱で豊島の家浦港。
ここでも電動アシスト自転車をレンタルしようと思ったのですが、島内に3台しかないチャイルドシート付きのものがすべて予約済みのようで、この日は車で移動することに。
でも、豊島は地区ごとに見所が固まっていて、その地区から地区への移動は結構な坂道も多かったので、結果としては車と徒歩が正解だったかも。駐車場にも困らなかったし。
朝早くに港に着いたので、しばらくはキャンピングカーの中で宿題タイムを取り、まずは横尾忠則の豊島横尾館。
この人も奇抜な作品を作り続けているが、一発芸で終わらせないのが凄いところ。「それで?」の次がちゃんとある。そう言う意味では子供も大人も満足して楽しんだ。
次に歩いてトビアス・レーベルガーの「あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする」。港に面した古い家がカフェになってそのままストライプや迷彩柄や水玉模様の内装のアート作品になっている。なかなか意外空間で楽しめた。
次は車でエリアを移動して、ピピロッティ・リストの「あなたの最初の色」という作品。
古い納屋の中に円形のスクリーンを設置して、様々な映像を映し出す。なんだかピンクフロイドのステージ演出みたいw。
すぐ隣の島キッチンでランチ。
そこから歩いて、ジャネット・カーディフとジョージ・ビュレス・ミラーによる「ストーム・ハウス」。
古い日本家屋の中で繰り広げられる、台風が来た時の様子をそのまま再現した体験型の作品。なんでカナダ人にこんな作品が作れるのか不思議。結構リアルで子供たちにも大受け。
場所を移動して向かった先は豊島美術館。
美術館と言ってもここにある作品はひとつだけ。
瀬戸内海を望む丘の中腹に広大な建造物が現れる。
写真でお見せできないのが残念だけれど、建築家・西沢立衛とアーティスト内藤礼の作り上げた空間は、言葉では表現し難い自然と融合した美しさ・静謐さの塊り。
いつまでもそこにとどまっていたいと思わせる空間。季節の移ろい、時の移ろいそのものも「作品」にしてしまう凄み。
人によって感じるものは様々でしょう。「自然」かもしれないし、「人工物」かもしれない。そこにいる「人間」かもしれないし、「空気」かもしれない。
広々と広がる空間に、わずかに湧き出る水。その流れ。その音。その作り出す線。描かれる影。すべてが作品になっている。
ここは、ぜひ再訪したい。
歳を取って仕事をリタイアしてからでもいい。夫婦で平日にふらっと来るのも良いかもしれない。
唐櫃港に車を停めて、そこから散策。
途中、「勝者はいないーマルチ・バスケットボール」で遊ぶ。
しばらく歩いてたどり着いた海辺の小屋は「心臓音のアーカイブ」。
録音された心臓音に合わせて暗闇の中で電球が明滅するという作品ですが、暗闇の中で低音がブーストされた鼓動が響き渡り、結構な迫力でした。
30分の船旅。
着いた小豆島土庄港周辺はこれまで滞在してきた2島に比べると大都会!
僕らの自宅周辺(宝塚)と何ら変わらない雰囲気です。
道の駅「小豆島オリーブ公園」に車を停めて、食事。
地元のオリーブやハーブを沢山使った料理が美味しかった!
そのまま公園内の温泉施設サン・オリーブで風呂に浸かり、道の駅駐車場で車中泊。
翌朝は天気予報通り雨。
雨の中、1日3時間しか現れないという砂州・エンジェルロードへ。
その日の干潮時間によって砂州を渡れる時間が全く異なるのですが、その日はちょうど良い朝の時間帯だったので、すぐに移動。
早朝の雨の中、結構な人出でした。みんなちゃんと干潮時間を調べて来るんだなあ。
雨がだんだん激しくなってきたので、今度は道の駅「小豆島ふるさと村」に移動。
何か屋内で楽しめるイベントはないかと見たところ、手打ちうどん教室というのをやっていたので予約。お昼過ぎの予約が取れたので、それまではキャンピングカーの中で宿題&ビデオタイム。
時間の関係で既にうどん生地は作ってあり、やるのは伸ばして切って茹でるだけ。
でもそれがなかなか難しい。
4人頭を引っ付きあわせて作業する子供たちはケンカばっかり!
一定の太さに揃えるのも大変!
太さもマチマチの麺だったけど、意外に十分美味!
結局、職員の方が用意してくれた生地が良いんだろうなあ。
天気は回復に向かってきたけれど、子供たちは車の中でビデオの続きを見たいというので、また道の駅「小豆島オリーブ公園」に移動して、子供たちを車に残して夫婦でカフェ。
実写版「魔女の宅急便」で使われたお店もありました。
雨も上がったので、ネットで検索して美味しそうだった人気店、「井上誠耕園」の中の「カフェ忠左衛門」へ。
夕食にしては早い時間から、店の外まで行列ができていたけれど、お腹が空くにはまだ時間があったので、順番を取って(携帯番号を伝えて)外の農園でのんびりしたり、走り回ったり。
オリーブをたっぷり使った料理はどれも美味しかった!
デザートも
農園オリジナルのジュースも
お店の雰囲気も落ち着いていて、帰りには農園オリジナルのお土産・オリーブオイル、ハーブ塩、ジュースなども買って帰りました。
その夜もオリーブ公園で温泉と車中泊。
目覚めた翌朝は良い天気だったので、朝一番に寒霞渓に登頂。
ロープウェイからは絶景!
道端やロープウェイ駅周辺には猿が沢山いて、子供たちは大騒ぎ!
美しい瀬戸内海の島々。
それにしてもiPhone5カメラのゴミが気にかかる。初期不良扱いでApple Storeで交換してくれるらしいけど(Apple Careに入っているので期限は2年で今年の秋まで)、面倒なのでそのままにしている。そうこうしているうちに「6」が出そうだし。
昼前に小豆島の真ん中あたり、中山地区に移動して、棚田を散歩。
昼食は「こまめ食堂」。地元の食材をたっぷり使った料理が美味しい!
棚田の中の不思議なアート作品。
ランチの後はマルキン醤油記念館へ。
お目当ては醤油ソフトクリーム!
意外に醤油の味というよりカラメルの味。美味しい!
ソフトクリームを食べた後は、福田港に移動して姫路行きのフェリーに。
今回の旅ではこのフェリーだけ予約済みだったので、慌てず時間通りに港に行って搭乗。
5月の連休、瀬戸内海の島巡り、アートと食の旅。
直島、豊島ではアートを堪能し、小豆島では食をしたってところかな。
楽しく充実した4日間でした!
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