« 六甲山~須磨での週末 | トップページ | 「新三銃士」 »

2009年10月29日 (木)

「目線を上げろ」

510223umzl__ss500_ 51hoaop0jtl__sl500_aa240_ 甲斐バンドの新譜「目線を上げろ」。

一度は「終了宣言」をして解散したはずの甲斐バンド。その舌の根も乾かないうちに再結成(何度目になるでしょう)をしたこと自体は別に構わないと思っています。

かつてギターの大森氏が健康を理由に脱退した時、甲斐さんは決して新しいメンバー入れずに活動を続けると断言しましたが、結局すぐに田中一郎氏を迎え入れています。

その時に、さまざまな批判に応えて、甲斐さんがサウンド・ストリートで述べたことを今でもよく憶えています。

確かに一度言ったことを守り通すのも大切なことだが、過去の自分の発言に縛られていては前に進むことはできない。翻す勇気も必要。といったような内容だったと思います。

これはこれでひとつの正しい意見だと思いますし、そういった選択をしてよりよい結果が出せれば、それが批判的な意見を言う人への回答となるでしょう。

で、今回の新譜。

全体的には悪くないと思います。

甲斐さんらしいメロディーと歌詞が、あの歌声に乗って、「甲斐バンド」として聴けるのは往年のファンとしては嬉しい限り。

でも、このアルバムは誰に向けて作られたのかな。

昔を懐かしむ歳とった少年たちや青年たち?

それとも新しいファン?

ちょっとプロデュースの方向性が見えません。

「朝まで待てない」のカヴァーは、選曲としてもアレンジとしても秀逸だと思いますが、「胸いっぱいの愛」のセルフ・カヴァーの意図は?

アレンジはほとんど原曲と変わらないし、あれじゃオリジナルの方が勢いがあってカッコいいというのを再認識させるだけでは?

それに、このアルバム・ジャケットは・・・う~ん。準メンバーとも言える佐藤英二氏やMac清水氏と一緒に写真に写るというのはいいと思いますが、何か「甲斐バンド」と「そのファン」や「時代性」との微妙なズレを感じるような気もするのですが・・・

甲斐さんは、ソングライターとしてもヴォーカリストとしても、まだまだ四半世紀前と変わらないポテンシャルを持っていると信じていますが、プロデューサーとしてはどうなのかなあ。

あのニューヨーク三部作を世に出した時のような突き抜けた感じを今求めるのは難しいのかな。

このアルバムはSing Like Talkingのギタリスト西村智彦氏との共同プロデュースだけど(アレンジは全曲西村氏)、今の甲斐バンドをもっと動かせるプロデューサーはいないのかな。

プロデュース次第で、もっともっとすごい作品が作れそうで、何だか勿体ない気がした新譜でもありました。

(結局、昔のアルバムが聴きたくなっちゃったなあ。今夜は「破れたハートを売り物に」を聴いて寝よう。)

|
|

« 六甲山~須磨での週末 | トップページ | 「新三銃士」 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 六甲山~須磨での週末 | トップページ | 「新三銃士」 »