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2008年11月 1日 (土)

「再会の街で」

Reign_over_me DVDで「再会の街で」を観ました。

「愛が僕を支配する 僕の上に雨を降らせて」(Love, Reign O'Er Me/The Who)
―脚本を補って余りあるアダム・サンドラーが見せる喪失と再生

ニューヨークで暮らす歯科医のアラン(ドン・チードル)は、家族にも仕事にも恵まれ、充実した毎日を送っていた。ある日、アランは大学時代のルーム・メイト、チャーリー(アダム・サンドラー)を偶然街で見かけ、愕然とする。9.11のテロで家族を失い変わり果てたチャーリーは、心ここにあらずの様子で町をさまよっていた。アランは何とかチャーリーの力になろうとするが、閉ざされた彼の心の扉を開くことは難しく、チャーリーと関わる内に、アランは改めて自分と向き合いはじめる・・・

9.11以後の喪失感を、饒舌にならずに、美しいニューヨークの街並みで表現したカメラワークが見事な映画です。

そして何よりも、この映画の白眉は、アダム・サンドラーに尽きるでしょう。

僕はコメディ俳優としてアダム・サンドラーは大好きなのですが、最初にこの映画でアダム・サンドラーを見たときは誰だか分りませんでした。

それくらい風貌や表情どころか「眼」までも、これまでの「アダム・サンドラー」とは全く異なる演技には驚かされるばかりです。彼の動き、表情、眼差しが表す、「悲しみ」、「喪失感」がこの映画のすべてだと言っても過言ではないでしょう。

そして、それを受けて立つドン・チードルも手堅く、恵まれた日常の中で忘れていたものに気付かされていく男を好演しています。

対して、脚本はちょっと詰めが甘い。

まず人間関係が整理して描き切れていないし(アランの家族、精神科医のリヴ・タイラーとその患者女性の描き方、チャーリーの親友だった会計士はもっと深く描けばもっといい話になった筈)、チャーリーの喪失感の源が9.11のテロである必然性も薄い。9.11を題材にすることで、個人的な喪失感をもっと多くの人が共感しやすいものにしたかったという意図はあるのでしょうが、そうであればラストの展開はちょっと安易すぎやしないか・・・

気になる点はあるものの、アダム・サンドラーの迫真の演技と、夜と昼のニューヨークを描いた美しい映像で、記憶に残る映画だと思います。

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