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2008年10月18日 (土)

「ミスト」

The_mist DVDで「ミスト」を観ました。

罪深い残酷な人間たちの残酷な物語

初夏のある日、メイン州の小さな町を襲った嵐に住人は怯えたが、それは本当の恐怖の始まりに過ぎなかった。嵐の翌朝から町を覆い始めた霧は町を飲み込み、スーパーに買い出しに行ったデヴィッド親子らは霧に閉じ込められてしまう。スーパーの外へ出ようとする買い物客らは、霧の中の何者かに襲われ、叫び声とともに消えていく。立ち往生を強いられる彼らの中で、焦りや疑心暗鬼が渦巻き始め、理性的に脱出を試みようとする者、宗教にすがり狂信的になっていく者・・・、建物の中でも暗い心の霧が彼らを覆い始めていた・・・

ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」といったスティーヴン・キング作品を映画化し、称賛を浴びてきたフランク・ダラボン監督が、キングの中篇を映画化した最新作です。

キング作品らしく、話の基本は荒唐無稽なSF的な設定から成り立っているのですが、設定自体は重要ではなく、その設定の中での人間心理の恐怖を浮かび上がらせるのが主題になっています。

ですから、映画の前半早々で、あっさりSF的な設定のネタが明かされてしまいます。正直言ってこの部分にはお金は掛けてないようで、少々ちゃちい画像も見受けられますが、決してここで白けてはいけません。

場面設定の小道具などただのオマケに過ぎないことを、観客は思い知らされます。

この映画の最後の展開は原作小説とは少し異なっているそうです。このラストを思いついたダラボン監督がキングに許可を求めたところ、キングがそのアイデアに悔しがったという逸話もあるそうですが、霧の向こうには何ともやりきれない壮絶なラストシーンが待ち構えていました。

何が正しくて、何が正しくないのか。観客の心の闇をも浮かび上がらせようとするキング×ダラボンの手腕に、観終わった後はひたすら脱力するしかありませんでした。

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