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2008年10月10日 (金)

「アフターダーク」

After_dark 村上春樹の小説はあらかた読んでいるのですが、今のところの最新長編「アフターダーク」(2004年)はなぜか読んでいませんでした。

今回、たまたま図書館で目につくところに置いてあったので、読んでみました。

作者が「簡単な文章で複雑な小説を書いた」というようなことを言っていたようですが、まさにその通りで、非常に読みやすい小説ですが、解釈は簡単ではないようです。

村上作品によく出てくる「私たち」という「形而上学的な」三人称と複数の登場人物の視点から物語が語られます。

この手法により、とても映像的な小説の組み立てになっていて、まるで映画を見ているような、そして読者がカメラの視点に立っているかのような印象を与えます。

物語は、何かを暗示したまま、思わせぶりに進み、思わせぶりに終わります。

物語をひとことで括るのは大変難しいのですが、この物語の意味するところを無理に解釈しなくてもいいような気はします。

まあ、こういったもんだ、と。

全体を通して、こころに引っかかる「何か」を留めておけばよいかな、と。

ただ、今回、この小説を読んで印象深かったのは、こういった村上春樹らしい表現や構成は、「春樹チルドレン」なんて呼ばれている最近の若手の作家の方が、より「それらしい」かも知れないと思ったこと。

村上春樹自身は、今はかなり長い長編を執筆中で、既に自信作であるような発言をしているようですが、楽しみですね。

今年は受賞しませんでしたが、ノーベル賞の噂も絶えませんしね。

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