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2008年10月 4日 (土)

「キングダム/見えざる敵」

The_kingdom DVDで「キングダム/見えざる敵」を観ました。

本当の敵は・・・?

サウジアラビアの在住アメリカ人を狙った大規模なテロ事件が起こり、平和な休日を過ごしていた多数の石油会社社員とその家族たちが犠牲になった。そして、現地のFBI捜査官も捜査時に新たにテロの犠牲となり、同僚の捜査官(ジェイミー・フォックス)らは強引な手段を使って、現地に乗り込む。しかし、彼らに与えられた捜査期間はわずか5日間。テロの首謀者に迫ろうとするが、様々な陰謀が渦巻く中で、その任務は困難と危険を極める・・・

適度なハリウッド・アクションの中に、サウジアラビアという絶対君主制のイスラム国家自体の矛盾、アメリカ合衆国とサウジアラビアの歪んだ関係をさりげなく描いて見せた、これまでにありそうでなかった映画です。

サウジアラビアは、イランやイラクなどの周辺の危険な国家との微妙なバランスの上に、相対的にその位置を確保している(米国に確保させてもらっている)国であり、テロリストの温床であることをサウジ自身も米国も見て見ぬふりをするという、不可解な中東情勢の象徴でもあります。

サウジ王族も米国も、互いに一部の者たちの権益を維持するために、敢えて混乱を選択しているところがあり、そういった矛盾をありのままに描いています。

そこに「復讐の連鎖」という、シンプルな個々人の感情からくるドラマを絡め、単純なアクション映画に終わらない要素を持たせて、映画の質を高めています。

難を言えば、アクション映画・サスペンス映画としてはやや地味で面白みに欠け、ご都合主義的な展開も多少目につきます。

けれども、上記のようなこれまでまともに描かれなかった視点をも絡めた作品であり、「社会派」アクション・サスペンス映画としては見応えがあると思います。

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