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2008年4月20日 (日)

「砂漠」

Sabaku このところ伊坂幸太郎のかため読みをしていますが、「砂漠」を読みました。

仙台に住む大学生たち、男女6人の物語です。

青春小説というのは、登場人物のキャラクターが確立した時点で、8割方出来上がったようなものだと思います。出来上がったキャラクターたちが自然と話を作り上げてくれるはずですから。

そういう意味では、この小説はとても完成度が高いと思います。

以前にも伊坂幸太郎について書いたとおり、本当に心理描写、人物の描き方が上手いです。

この物語に登場する若者たちも、読んでいて愛おしくなるようなキャラクターばかりで、読み終えるときには、彼等に会えなくなるのが寂しく感じられるほどでした。

けれども、話の筋としては、甘くて軽くて物足りないと思います。

そこが、この小説が「青が散る」になれない理由でしょう。

僕が若いときにこの小説を読んだとしたら、楽しく読んだでしょうが、僕の人生に影響を与える一冊にはなりえなかったでしょう。

やはり、伊坂幸太郎は描写力では群を抜いていますが、物語の担い手としては甘いなあというのが僕の印象です。

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コメント

今の時代には今の青春小説があるのでしょうが・・・でも「青が散る」と「九月の空」(高橋三千綱)を超えるものはなかなかないような気がします。

投稿: Naru | 2008年4月21日 (月) 08時52分

そうそう。「九月の空」もありましたね。
伊坂さん、本当に描写力は抜群に上手いんだけどなあ。
もとからエンターテイメント以上のものは考えて書いていないのかもしれませんけどね。

投稿: akamatsu | 2008年4月21日 (月) 21時36分

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