「バベル」
どこかに載っていた昨年の「観てがっかりした映画ランキング」で、「大日本人」に次いで第2位だったので、ちょっと敬遠していたのですが、賞レースを賑わせて話題となった「バベル」をようやく観ました。
・・・別に「がっかり」はしなかったけど。
モロッコ、アメリカ~メキシコ、日本でそれぞれ進行するオムニバスなストーリーが、互いに交錯しながら、しかし、結局とりたててストーリー的には大きくは絡まずに終わります。
尻切れトンボの映画といったような評もあるようですが、確かに、「で、どうしたの?」といった感じはしないでもない。
でも、音楽も含めて全体的な映画の雰囲気は巧く作り上げているし、この地球を包み込む「神の見えざる手」とでも言ったものを感じさせる出来は悪くないと思います。
けれども、そこから観客に更に何かを考えさせるという映画にもなっていない。
変に「完結」してしまっている気がします。
多分、この監督は優しすぎるのかな。もっと残酷な話になった方が、観客に訴えかけるものは強かったのかも。
143分、退屈はしなかったので、それだけの「力」のある映画にはなっています。
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