ツェッペリンの亡霊
最近は新譜というもの聴くことが本当に少なくなったのですが(古いレコードからCDリマスター版への買い直しが圧倒的です)、比較的新しいものを聴いたので、その感想を・・・
The White Stripes 「Icky Thump」
恥ずかしながらホワイト・ストライプスのことは良く知らなかったのですが、FMでこのアルバムの1曲目を聴いて即購入。
ちょっとモタり気味のギター・リフが実にカッコいい。
以前は63年以前の機材のみを使って録音していたこともある硬派の姉弟ユニット(姉がドラム、弟がギター・ヴォーカル)。このアルバムはこれまでと少し趣向を変えて、ブラスを入れたり最近の機材も使ったりしているようですが、ロックのプリミティブなカッコよさが詰まっていると思います。
しかし、それにしても、彼らが意識しているのかどうかは分かりませんが、僕はどうしてもその音作りにツェッペリンを思い浮かべてしまうんですよね。
少し後ノリでくるギター・リフにヴォーカルのシャウト。
このアルバムを聴いていると、結局ゼップを聴きたくなって、聴き直してみるとやっぱええわ~となる。
う~ん、それでいいのかなあ・・・。
「それが答えだ!」ってウルフルズの曲のタイトルみたいな名前のバンドですが、彼らはインタヴューなんかでも正々堂々とゼップを意識しているようです。ライブをやってるとジョン・ボーナムの亡霊が降りてきた、みたいなことも言ってたようですから・・・
でも聴いてみると、ゼップというよりもMr.Bigっぽいかなあ。
しかし、Mr.Bigのような面白さは少ないんじゃないかな。Mr.Bigはそれぞれの楽器の超絶テクニックの上に、過去の色んなバンドに対するリスペクトとポップセンスがないまぜになった面白さがあったんだけど、このバンドはテクニック的に聴いてもさほど面白くないし(演奏は十分上手いことは上手いけどね)、曲の良さだけで売り込めるポップ・チューンもないし。
ただ、もしかして、いいプロデューサーが付けば面白い展開になる可能性はあるかもしれません。
このアルバムとしては、ハードロック好きギター好きが聴くならそれなりに楽しめますが、何度も聴き直すほどにはならないでしょう。
******
アトランティック・レコードの創立者アーメット・アーティガンの追悼ライブで再結成するとの噂のゼップですが、結局、その亡霊から逃れられないのは、聴き手である私たちおじさんロック世代ということなのかなあ。
若い人の中にはヒップ・ホップさえあれば後は何もいらないという人も少ないくないのかもしれませんしね。
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